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2006.8 はじめての抱っこ
めいをはじめて抱っこしたのは生後2か月の時。
ずっと抱っこができず寂しかったけれど、病状は悪く、頭には針が刺さっている上、あちこちにチューブやらモニターやら、とても身軽そうには見えないめいの姿に、抱っこさせてほしいとはとても言えずにいた。
そんな時、「今度の日曜日お父さんと一緒にめいちゃんを抱っこしてみましょうか!」というお話をいただき飛び上がって喜んだ。
待ちに待った抱っこの日。
揃いも揃って、私たちは寝坊した。(ばーかーやーろー!!)
貴重な面会時間、15分遅れて病院に到着し残り45分。
いよいよ抱っこの瞬間。
管や針や、様々なチューブにドキドキしながら、ぎこちない腕で、めいがしんどくならないように、出来る限り優しく、だきしめた。
くすぐったいような、鼻の奥がツンとして泣きそうな、不思議な気持ち。
治療に使われていた内服と点滴のステロイドの影響で成長は遅く、生後二ヶ月だというのに体重はまだ3キロしかなかった。
なんてちっちゃいんだろう。
それなのに、すごく重たく感じた。
めいの、いのちの重たさだ。
苦しい毎日だったけど、苦しみの中にちゃんと光も喜びもあったんだ。
2006.10 突然の転院
秋、状況が動いた。
「めいちゃんの手術を引き受けてくれる病院がみつかりました。明日すぐに転院しましょう。」
めいの身体中でムクムクと恐ろしいスピードで大きくなり続けていた血管腫。中でも一番の厄介者、小脳の血管腫。
切除するにも血管腫の切除自体が元々大出血のリスクは極めて高いのに加えて、めいの場合全身状態も悪く体中血管腫だらけで、治療のために使っていたステロイドの副作用でさらに出血のリスクは上がり傷の治りも悪くなっていて、手術は不可能だと言われていた。
それをなんとかやりましょうという医師が見つかった。
一筋の光がさした。
翌日、お世話になった先生や看護師さんにお礼とお別れを言い、早速転院。
急だったにも関わらず、めいへの寄せ書きをいただいた。
その後めいは先生と看護師さんに付き添われ、救急車で転院先の病院へ。
私は電車で2時間かけ、後を追いかけた。
新しい病院で一通り引き継ぎを済ませた先生と看護師さんをお見送りする時、ああ、本当にさよならするんだな、と涙が出そうになった。でも泣かずに頭を下げた。先生たちも目が潤んでいたように見えたけれど。
先生方がここまで守ってくれたいのち、めいにかけてくれた「頑張っておいで」の言葉をお守りにして、必ず元気に帰るから待っていてね、と強く強く念じながら見送った。
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