ぼくらはみんな生きていく

医療的ケア児の娘のこと。医療、福祉、母の頭の中のあれこれを書くブログ。

猫と娘と猫と【すももの話】

お盆です。

数日前夜中に目が覚めた時、半分寝ぼけながらで枕の横に猫(すもも)がいるのを確認してひとなでしたあとに、向こうの方から猫がつめとぎする音が聞こえた気がしたんだけど、そのまま寝落ち。

帰ってきているのかな、あの甘えん坊。

帰ってきていたらいいな。

 

てことで、ちょっと猫の話します。

まずは、我が家の長女、すももの話。

 

すももの話

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めいが生まれた年の7月7日。

めいが生まれてからずっとNICUに入院したままでさみしくてさみしくて仕方がなかった頃、夜二人でよく散歩にでかけていた私と旦那。

いつもの散歩コースを歩いているとどこからともなく子猫の鳴き声が聞こえました。

「にゃんこー、どこー?でておいでー」

と呼びかけてみました。

呼びかけつつも、いやいや寄ってくるわけないよね、と旦那と笑っていたら、声が近づいてきたのです。

 

引き続き呼びかけつつ声を頼りに探してみると、ある学校のグラウンドのフェンスの中に子猫が!

 

お互いに姿は見えたのですが、どうもこっちに来たいのに来られない様子。

あたりを見回すと私の腰の高さあたりに一か所腕が入りそうな穴が開いていて、そこから手を差し込んで再度

「こっちおいで」

とよびかけかけると私の腕にしがみついてよじ登ってきて、私の胸元にしがみついて離れようとしませんでした。

 

しばらくあたりを探して待ってみましたが母猫の姿などもなく一人の様子、大きさ的にもう離乳はしているサイズでした。

少し悩んで、家に連れて帰ることにしました。

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連れ帰ると初日から仰向けでひっくり返り熟睡したり、急ごしらえの仮設トイレできっちり排泄し、段ボールに入れて就寝したのに朝目が覚めたら私の腕の中ですやすや寝ていた超大型新人でした。

 

やたらに人懐こいこの子が、誰かの家で生まれて人の手であそこに捨てられたのか、母猫とはぐれたのか独り立ちした時期だったのかはわかりませんでしたが、我が家にきての初排泄は草と砂の塊で、どうやって生きてきたのかが少しだけ透けて見えた気がしてちょっと泣きました。

 

我が物顔でくつろぎ、幸せそうにしているすももを見ると、悩んだけど連れ帰ってきてよかった、と思いました。

 

無邪気なおかえりといたずらに支えられた日々

めいのNICU入院中はとにかく不安でした。

できれば24時間ついていたかったけれど面会時間は限られていて、毎日帰るときには胸が締め付けられるような思いと、明日も元気で会えるのか、という恐怖とで、後ろ髪をひかれながら岐路についていました。

 

そんな思いで家に帰ると、毎日全力で喜んでお出迎えしてくれたすもも。

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商品梱包の、剥がしたビニールも子猫の手にかかれば立派なおもちゃ。

全力で遊びなんでもおもちゃにし、泣きながら搾乳していると気づくと膝の上に乗っていて、布団に入っても眠れない夜には顔の上にゴロゴロ喉を鳴らしながら乗ってきて口と鼻を塞ぎ「窒息してしまうわ!」と笑わせてくれて、よく眠れた日には寝ている私の足にじゃれついたりグイグイと私の鼻の穴に入ろうとして起こし、寝不足にしてくれました。

(夜中の搾乳にもきっちり付き合ってくれた)

 

ありがとうね。

猫達も、大事な家族で、私の宝物です。

 

そんなすももはめいと同い年で、人間でいうともう70歳くらいのそこそこのお年頃。

元気で長生きしてね。

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そして、できたら、できたらね、めいの車椅子が通るときはどいてほしい。

 

すもも「ぜったいどかない」

 

 

次回は、もう一匹の猫、すきまの話をします。