ぼくらはみんな生きていく

医療的ケア児の娘のこと。医療、福祉、母の頭の中のあれこれを書くブログ。

のんびりゆっくり、ぼちぼちです。

うちには16歳がひとりと1匹いる。

ひとりはめいで、1匹は猫のすもも。

 

めいの16歳は青春真っ盛りなのだけど、猫の16歳は人間で言うところの80歳越えで、すももはもう立派なおばあちゃん。

猫という生き物はなぜか腎臓が弱く歳を重ねるにつれ腎臓疾患がついて回るもので、去年の冬に急激に体調を崩してからというものの、病院のお世話になるようになり毎日のお薬が欠かせなくなった。

去年、腎機能の数値に悪化が発覚した後、自宅で点滴が必要になるかもしれないと言われたものの、投薬で一旦数値が改善し在宅での点滴の話は立ち消えになった。

腎不全は完治は難しく、投薬で悪化するスピードを食い止め食事療法を続けるのが基本だそうで、この一年うまくコントロールできていたのだと思う。

ところがこの夏、突然すももの体調が急に悪くなった。

じわじわと食事量が減り、ついに一切食べなくなった。嘔吐しみるみる元気がなくなり、病院へ駆け込み検査と点滴、吐き気どめ、それから内服薬を処方してもらった。

 

我が家は娘のお世話になっている支援者さんたちが毎日訪れるため人の出入りが多く、すももはお客様の出入りの多い家の猫らしく人を恐れない接客部長タイプなのだけど、それはどうやら家の中限定のようで病院へいくと豹変する筋金入りの病院嫌い。

我が家へ拾われてきた時も自分から「拾って!」と言わんばかりの勢いで私によじ登り初日から隔離していた段ボールを突破し勝手私の布団に侵入し、病院での処置中ですらゴロゴロ言い病院スタッフさんを驚かせた人好き人たらしのすももも、分別のつく年頃になった頃病院だけは

「ここはヤバい」

とでも思ったのか、突然豹変し始めて今に至る。

 

あまりに騒ぐのでもはや肉球くらいしか褒めるところがなくそれでも顔色ひとつ変えない先生も看護師さんも本当にすごいと思う。診察室では同じ時間に居合わせたどの犬猫よりも大きな声で抗議し暴れ大層温厚な先生に

「すももちゃんはあれだね、気性が荒い」

と言わしめたすもも。

それなのに、腎臓を悪くし始め少し経った頃診察室で大人しくするので私も先生も「あれ…?」とちょっと心配にもなったのだけど

弱々しいながらも渾身の「オラァァ!」と「シャー!」が出て皆ちょっと笑った。

そして帰宅後籠城。

帰った直後こそ籠城して出てこなかったけれど、少し落ち着くと久しぶりにごはんを食べ始めたのでした。

 

そして今、まーた食べたり食べなかったりを繰り返しながら私達を一喜一憂させながら毎日生活している。

急激に悪くなったりちょっと良くなったりを繰り返し、多分年を重ねるってこういうことなんだろうな。

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毎日元気いっぱいとはいかない娘と、すっかりおばあちゃんな猫との生活は、本人たちが幸せそうにしてたら、まぁええやないのぼちぼちで。

ふたりのペースに乗っかりながら、のんびりいこか。